アメコミ情報誌SleepWalker Blog版

昔のアメコミを紹介しています

THE INCREDIBLE HULK #236

1979年 JUN

ROGER STERN, WRITER

SAL BUSCEMA & M. ESPOSITO : ARTIST

 

 ハルクマシンマンが再び立ち上がったことに驚く。マシンマンの左腕はまだ外れたままだったが、その左腕を右手で掴んでハルクを殴りつけた。ハルクは相手の左腕を掴み、マシンマンに強烈な一撃を打ちこんだ。お前ハルクがこれまでたくさんロボット潰したのを知らないと叫ぶハルクだったが、マシンマンはハルクが掴んでいる左腕をリモートコントロールし、左腕は伸びてハルクの首に巻き付いた。驚くハルクにさらに伸びた腕のパンチが打ち込まれる。伸びる腕を押さえ込もうとするハルクだったが、指のビームが撃ち込まれた。ハルクがひるんだ隙にマシンマンは左腕を体に接続した。

 スパルディングは窓からマシンマンとハルクの戦いを見て焦り、さらにフレッドが銃を向けてくるが、相手が人を撃てるような人物ではないと見抜き、銃を取り返した。フレッドから事情を聞いたスパルディングは、彼らのところへコーポレーション工作員が襲来してガス弾をくらわされ、マシンマンが現れトリッシュをさらっていった事を聞き、そのマシンマンは偽者でこれがコーポレーションの陰謀であることを知る。この銃は本物ではないと言って銃を放りだしたスパルディングは助力を求めて電話しようとするが、そこでマシンマンに組みつかれたハルクが壁を破って部屋に乱入してきた。部屋はめちゃくちゃになり、ハルクとマシンマンは戦いながら再び壁を破って外に飛び出していった。彼を止めないとと言うフレッドを掴み、サイモン・クラッグ大佐に知らせねばとスパルディングはフレッドと共に車でその場を去る。

 ハルクはフレッドが連れ去られたと思い車を追おうとする。マシンマンはハルクの背後に飛び乗って押しつぶし、ハルクを止めた。ハルクは地面のアスファルトを引き剥がしマシンマンに投げつける。マシンマンはそれを避けつつ、投げたものを砲弾のように飛ばせるハルクの怪力に驚く。

 近くに不自然に止まっているミルクトラックから、戦闘を監視していたシューリングという男が、ハルクがマシンマンを激しく攻撃しているとコーポレーションに連絡していた。高層ビルの最上階でその報告を受けたミスター・ジャクソンは、ロボットが破壊されるのも時間の問題だと笑みを浮かべる。その様子を見るため、ジャクソンは双眼鏡を持って屋上へ出た。トリッシュはジャクソンに目的を訊ねるが、相手の答えは「ビジネスの効率と発展」だった。以前、マシンマンのメカニズムの解析に失敗したジャクソンは、コーポレーションの進歩を妨げたマシンマンを潰そうとしているのだ。抗議しようとするトリッシュだが、ジャクソンは双眼鏡で見ている戦いに注目する。

 ハルクはマシンマンに跳びつこうとするが、マシンマンは反重力装置で空高く舞い上がった。これで話し合いができると思ったマシンマンだったが、ハルクは大ジャンプで迫ってくる。ハルクを蹴返し撃墜するマシンマン。ハルクが落下したショックで地面が震動し、街の人たちは地震だと思う。クラッグ大佐もこの地震は震度3.5だと誤認するが、そこへフレッドを連れたスパルディングがとびこんできて、ハルクがコーポレーションの陰謀によりマシンマンと戦っていることを知らせる。大佐はガンマ線研究基地ガンマベースへ通達するよう指示した。

 ハルクが地面に激突した大穴のそばに着地したマシンマンだが、近くで送信されている電波に気付く。すぐそばに止まっているミルクトラックからシューリングが報告を続けていたが、死角から伸びてきたマシンマンの腕に捕らえられた。シューリングはマシンマンにぶん投げられ、空高く飛んでいき、離れた場所のプールに落ちる。マシンマンはトランシーバーから聞こえてくるジャクソンの声を聞いて、それが以前自分のコピーを作ろうとしていたコーポレーションの一団のボスであることに気付いた。発声装置を調整しシューリングの声色に変えて報告を返す。

 墜落し穴の中にいたハルクは、地中にあった送電線を見て、過去ザ・シングに送電線の電流をぶち込まれた(Fantastic Four #25)ことを思い出した。ハルクはその電流では参らなかったが、マシンマンには有効かもしれない。送電線を手に取ったハルクだが、そばのガス管でガス漏れが起きているのには気付かなかった。

 地面が割れ、マシンマンの背後にハルクが出現。送電線をぶち込む。だがマシンマンはハルクの首に手をかけ、自分を通った電流をハルクへ返した。スパークする電流。その火花がガスに引火し、大爆発が起こり、マシンマンもハルクも吹き飛ばされた!

 

 ハルク対マシンマン第2ラウンドは、前回とは逆にマシンマンがやや優勢で進む。マーベル最強ヒーローの一人であるハルクとここまで戦うのは印象に残る。

 自分を狙っているジャクソンがMACHINE MAN #7から登場した葉巻をくわえたボスだとマシンマンが気付くシーンがあり、以前からのストーリーが続いて進行していく楽しさがある。

 このコミックが収録された合本は

 https://www.amazon.co.jp/dp/0785195777/

で購入できるので、是非!