アメコミ情報誌SleepWalker Blog版

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MACHINE MAN #3

1978年 JUN

EDITED, WRITTEN AND DRAWN BY JACK KIRBY

 

 マシンマンは宇宙飛行士の頭部に手をやり、指から展開した装置によって男の思考を感知し目から映像を投影して、彼がどのようなものを見てきたのかを映し出した。そこには、別の星系の巨大な太陽と、その重力に引かれ捕らえられている異星の宇宙船が見えた。気が狂っていると思われていたこの男は、深宇宙探査で目撃した危機を伝えようとしていたのだ。あの異星宇宙船の主は、太陽に引き込まれる危険から逃れるため、人間の知覚を利用して次元を超えたコンタクトを取ろうとしているのだ。宇宙飛行士の男はマシンマンの能力を知り協力を求める。

 一方、マシンマンを追うクラッグ大佐マシンマンを探知し、音波砲などの兵器を持ってセントラル・シティへと出動していく。研究所の機械人間の暴走で部下や左目を失った彼は復讐戦に挑む。

 病院ではマシンマンスパルディング医師に、自分の部品を使って組み立てたアンテナを見せていた。マシンマンはこのアンテナで銀河の向こうとアクセスしようというのだ。と、アンテナはひとりでに起動し、恐ろしい風が起こり次元の壁が開いて向こうへ吹いていく。次元の向こうの宇宙が見え、部屋の家具が流されていく。マシンマンはスパルディングをドア向こうへ避難させ、手足に吸盤を出して体を固定し、アンテナを掴んでなんとか次元の壁を閉じようと操作する。壁は閉じた。スパルディング医師はめちゃくちゃになった部屋に入ってきた。マシンマンは、あの宇宙船の人物にここの位置を知られてしまったと言う。

 病院の外では、クラッグ大佐率いる軍の部隊が展開していた。音波砲を備え付け、戦闘準備を調えた部隊は、大佐の指令を待つ。

 病室ではマシンマンが次元アンテナを設置していた。怯える宇宙飛行士。次元アンテナを起動させると、人型をした影が見え始め、こちらに実体化した。青い金属のボディを持つその怪人は、時空を超えることは我がオートクロンでも高位の者しかなし得ないと言う。登場した機械人を見たマシンマンは、彼も人間のような心を持っているだろうと言うが、しかし相手はオートクロン帝国には心は要らぬと答えた。ベッドに寝ている宇宙飛行士を見た機械人は、この壊れやすい肉でできた生物はコミュニケーション装置として有効だったが、効率が悪いため生かしておいても仕方がないと言う。機械人を止めようとしたスパルディングだが、機械人が目から発したビームを浴びて動きを止められてしまった。機械人はマシンマンに、なぜこの肉袋をそんなに心配するのだと言う。幸い、スパルディングが浴びたのは短時間の停滞光線だった。マシンマンは機械人を危険と考え、次元アンテナで相手を元の銀河に送り返すと言うが、機械人は手からブラストを発射しアンテナを溶かしてしまった。機械人はテン・フォーと名乗り、大量虐殺の1級スペシャリストだと語る。

 そこへ、軍の砲撃が始まった。砲撃のエネルギーを吸収したテン・フォーは外の兵士に反撃しに出向くため、まずマシンマンの頭部に目眩シリンダーを打ち込み行動を妨げた。思考を乱されうずくまるマシンマン。テン・フォーは壁に空いた穴から飛び出していってしまった。停滞光線から回復したスパルディングはマシンマンに駆け寄る。早く目眩シリンダーを除去しテン・フォーを止めねばならない。地球に外宇宙のロボットの危機が到来したのだ。

 

 小さいアンテナで次元の壁を開けたりそこから異星のロボットが到来したりととんでもない話を経て、マシンマンのライバルとして異星ロボットのテン・フォーが登場。全4話にわたって暴れ回る。地球ロボットで心を持つマシンマンとは対比される存在だ。テン・フォーはまだ顔見せで、真の力を発揮していない。この話ではやられっぱなしのマシンマンだが、果たして宇宙ロボットに勝てるのか!?

 このコミックが収録された合本は

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