アメコミ情報誌SleepWalker Blog版

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MACHINE MAN #2

1978年 MAY

 WRITTEN, EDITED, AND DRAWN BY JACK KIRBY

 

 森の中で、マシンマンは悪夢を見ていた。自分の体は拘束され、まわりにはロボットたちが群がり、お前は我々と同じ機械だ、それを拒絶するなと迫り、アーロン・スタックの人工皮膚の顔をはがして素顔を暴き追いつめる。私は一人の人間だ、平和に生きる権利がある!と絶叫しながら目を覚ますマシンマン。彼は精神的に追いつめられていた。さらに、音波攻撃により反重力装置の配線が切断されているため逃亡にも支障が出ている。と、すぐ側の道を軍の車両が通過し、マシンマンは地面に伏せ、この場からも去らなければと思いながら、軍が自分を的確に迫ってくることに疑問を持つ。マシンマンの頭蓋骨に反応する探知機を持った軍のクラッグ大佐だがいまだマシンマンを発見できず部下を叱咤していた。

 マシンマンはガソリンスタンドにやってきて、店員にタイヤを売ってくれと言う。いきなりロボットがやってきてそんな事を言い出すので驚く店員は店主に相談。店主は売ってもいいが買う金はあるのかと訊ねる。マシンマンはその場に落ちていた石を手に取り両手で握りしめ、高圧と高温をかけ、このままでは危ないと急速冷却し、できた物を店主に渡した。ただの石だったものはダイヤモンドに変わっており、店の二人は驚く。マシンマンはタイヤを手に入れた。

 一方セントラル・シティの精神病棟では、看護婦がスパルディング医師に、0号室の患者が目を覚ましましたと報告に来た。病院に向かうスパルディング。患者は宇宙飛行士だったが、目を覚ましてから何かを恐れるように叫び続けるので、ベッドに拘束されていた。スパルディングは患者を落ちつかせようと語りかけるが、患者は狂乱しながら「磁気片にチャージして超次元コンバーターの出力を中断しろ!」「軌道が最大空間時間率を外れている!」と専門用語をわめき散らすため、薬を打たれて眠らされる。不可思議な患者に驚く同僚だが、スパルディングはあくまで冷静で、彼がどうしてこうなったのかはいずれ解明されるだろうと自信を見せ、もっと不可思議な話として機械の男に出会った話をするのだった。

 マシンマンを追う軍の部隊はガソリンスタンドに到着し、店員を無視して店内に突入し窓を破壊したりしながら捜索を開始した。と、壁を崩して登場したのは、買ったタイヤを足に接続し簡易三輪サイクルを作ったマシンマンだった。マシンマン・サイクルは一跳びで軍部隊を跳び越しあっという間に逃走する。軍を振り切ったマシンマンは二人連れのバイクの走り屋を驚かせ、セントラル・シティへ入った。目的地が近くなったので、マシンマンは目立ちすぎるサイクルを分離し徒歩で進む。

 夜。スパルディング医師はあの患者について考えていた。患者は外宇宙へ飛び立った宇宙飛行士だったのだが、彼に何が起きたのだろうか。パイプをくわえライターを手にし火をつけようとするスパルディング、だがその時レーザーが飛び火がついた。マシンマンが訪ねてきたのだ。どうやってここに?と問う医師に、レーザービームで窓枠を切ったと答えるマシンマンは、自分には隠れ家と友人が必要だと打ち明け、スパルディングも友人として助けになろうと請け合う。

 だが突如マシンマンは異星の通信が入ったと騒ぎはじめた。そして目から天井に受信した映像を投写する。それは異星の星系だった。スパルディングは倍率を上げるようにいい、巨大な太陽のプロミネンスの間に異星の宇宙船がいるのを発見する。映像はそこで途切れた。スパルディングはマシンマンに外宇宙へ出た宇宙飛行士の患者がいると話し、マシンマンはその人物があの映像通信の発信源だと答え、二人は0号室へ急ぐ。0号室では目を覚ました患者が恐怖でわめいていた。彼の言う恐怖とは一体何者なのか?

 

 #2ではタイヤを手に入れ三輪サイクルを組み立て逃走するマシンマンがメインだが、#1で登場したスパルディング医師の病院にいる患者を発端にして物語が動き出していく。

 このコミックが収録された合本は

https://www.amazon.co.jp/dp/0785195777/

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